[2013年3月31日]
ID:3256
3月24日(日)、東員町消防団の入退団式が行われました。
長年、消防団の指揮をとっていただきました種村政良団長が勇退され、副団長の岩田英郎氏が団長に、第3分団長の中村武司氏が副団長にそれぞれ昇格され、来年度新しい体制でスタートすることになりました。併せて、団員6名(女性団員4名を含む)の退団もあり、これまで本町の安全安心を守るためにご活躍いただいた皆さんに感謝申し上げます。
ちょうど2年前に起こった東日本大震災から、地域防災に対する私たちの考え方が大きく変わってきています。数日前には、東海、南海、東南海3連動地震が起こったときの危害想定規模などが発表されましたが、数百兆円というGDP的な規模に驚いています。中央防災会議はこれまで、東海地震が30年以内に87%の確率で発生し、それにともない、3連動地震が発生する可能性があると予想しています。
こうした中で、私たちは地域防災計画の見直しはもちろんですが、いざというときの準備を怠ってはなりません。私たちはそうなったときの被害想定を限定的に設定することは避けて、どんな状況にも対処できる心構えが重要だと思います。
「被災後を生きる」(竹沢尚一郎著・中央公論新社)という本が出ています。著者が東日本大震災の被災翌月から宮城県の大槌町や釜石市の被災地に入り、長期間にわたり現地に暮らし、復興に取り組む人びとの声に耳を傾け続けた、生々しい記録です。皆さんもぜひ一度目を通していただければと思います。
災害に遭遇して、生死の境は何だったのか?被害を想定してここが安全と一線を引いた人と、どこまでも逃げるだけ逃げることを実践した人とで、その違いがはっきりと現れているように、この本を読んで感じています。三陸沿岸地域というのは、歴史的に大きな地震、津波の被害を受け続けてきた地域です。こうした地域の人でさえ、たくさんの人が犠牲になっています。
私たちは常に最悪の事態を想定して準備をしておかなければなりません。日頃の訓練も当然ですが、いつ災害が起こってもいいだけの“心構え”が本当に重要なのだと、この本は教えてくれています。これからも、行政としての準備と責任をしっかりと果たしていきたいと思います。
3月17日(日)、とういんボランティア市民活動支援センターと東員町、それに県の「美し国おこし・三重」実行委員会との主催で、「このゆびとまれ!わくわく交流フェスタ」が開催されました。
保健福祉センター内外には、パネル展示や体験コーナー、屋台などが並び、町内外からたくさんの方にお越しいただき、それぞれのコーナーで皆さん楽しんでいただきました。
東員アンサンブルオーケストラのオープニング演奏で始まり、朗読ひばりの会のおはなし会、ドラムサークルや合唱、ミュージックベル演奏などが行われました。また、この日集まっていただいた団体は、いつもいろいろな活動をしていただいていますが、その中の3団体(はぎフラワーサークル、東員自然の会、わくわくボランティア)から活動プレゼンを行っていただきました。
住民活動支援講演会では、美し国おこし・三重総合プロデューサーの宮本倫明氏が「地域のキズナづくり」と題して講演をいただきました。宮本氏の県内外における活動体験から、これからの市民活動のあり方などをお話いただきました。
東員町には、現在、NPOやボランティア団体、半公共的団体も入れて約80団体がとういんボランティア市民活動支援センターに登録いただいております。自治会活動も同じですが、普段の生活の中でともに楽しく活動することも必要なことですが、いざというときに機能する地域の人の連携が大切であり、そのための絆づくりが重要だと考えています。特に、災害が起こったときには、初動として行政が手を差し伸べられることは考えにくいので、地域の中での助け合いがうまく機能するかどうかが減災の決め手となってきます。高齢社会へ入り、財政的にも厳しさを増す時代ですから、そのための人間関係、絆を、地域の人自らが、しっかりと醸成していただきたいと思います。
今日(3月7日)、東員町3月議会定例会が開会されました。主として、厳しい財政環境の中編成しました、平成25年度予算案(一般会計71億9百万円他)の審議をお願いしております。
議案の説明に先立ち、平成25年度予算編成に当っての私の考え方を所信表明で述べさせていただきました。
その全文を掲載させていただきます。
平成25年3月定例会の開催にあたり、議長のお許しをいただきまして、私の町政に対する方針の一端を申し述べ、議員各位ならびに町民の皆さまのご理解とご協力をたまわりたいと存じます。
私が本町の行政をお預かりさせていただいて、早いもので2年が経過し、今年は折り返し点を迎えることとなりました。
さて、世界の経済情勢を見てみますと、2008年のリーマン・ブラザーズの破綻、いわゆるリーマンショック以来今日まで低迷を続けております。我が国では、昨年末に政権が交代し、安倍政権の「財政出動」「金融緩和」「成長戦略」の掛け声とともに、やや回復の兆しが見えてきておりますが、先行きはまだまだ不透明であり、震災復興や産業の空洞化、少子高齢社会への対応など、極めて厳しい状況が続くものと考えられます。
このような状況の中、本町の課題であります急激な高齢化に対応するため、厳しさを増す財政環境のなかにあっても、逃げずに全力で取り組んでいかなければならないと考えております。
今後、税収が減少し、行政運営が難しくなることを考えますと、限りある財源のより効果的な使い方を模索していかなければならず、町民の皆さまには、その中で我慢していただくこともございますが、将来の東員町や子ども、孫にツケを回すことのないよう、懸命に取り組んでまいる所存であります。
平成25年度当初予算につきましては、5つの柱を立て、編成をいたしました。これは、私の基本的な考えとして、経済発展を遂げ、成熟期に入った日本でのこれからの社会は、生産性の向上を求めるだけではなく、心の豊かさや生活の質を高め、誰もが安心して住める環境を整えた、持続可能な地域づくりが肝要であるという理念に基づき、次の柱を掲げさせていただきました。
1点目として、循環型社会の構築に向け、ゴミの減量化とリサイクルの推進に取り組みます。
私たち人類の経済活動は、資源や環境面において、最早、地球の持つ許容量の1.4倍もの規模に達しております。こうした環境汚染により、気候変動、生物多様性の破壊、放射性廃棄物の管理という大きな課題を、私たちは未来の子どもたちに残すことになります。
本町では、可燃ごみの9割削減を掲げ、生ごみの堆肥化や雑紙の減量を進めるとともにリサイクルの推進に取り組み、東員町のような小さな町でも、気が付いたところから、できる事から始めることで、地方からのメッセージを発信していきたいと思います。
2点目は、誰もが住みなれたこの東員町で、安心して暮らせる福祉のまちづくりを進めます。
経済成長による物質的な豊かさではなく、これからは、ブータンのように「幸福度」を追求する政策転換が必要ではないかと思います。本町では、高齢化社会を迎え、高齢者の活動の場づくりとともに、障がい者の自立が可能となる働く場づくりが重要です。東員町は、町民の皆さまの「暮らしの質」を追求する政策を進めてまいります。
3点目は、喜びのある農業、付加価値のある農業を進め、農業と共生したまちづくりを推進します。
我が国は、今、TPPで大きく議論が揺れており、特に一部の農業関係者には深刻な状況となっています。そもそも、日本の農政はほとんどの農業経営者の体力を、長年にわたって、弱体化させてきました。これでは、TPPという世界標準の土俵で戦えないのは当然であります。東員町は、今こそ原点に立ち返って、農業経営者が生きがいや喜びの持てる農業への再生を目指すとともに、農業と共生できるまちづくりを進めてまいります。
4点目は、笹尾・城山地区の再生と町の顔となるコアづくりを進めます。
高度成長期に都会で働く人のために用意された住宅団地が、30~40年を経過し、老朽化と高齢化の波が押し寄せており、その再生、循環が多くの市や町で大きな課題となっております。本町も例外ではなく、昭和50年前後に入居が始まった笹尾・城山地区は高齢化、空洞化の傾向が顕著になってきております。この地域へ、定住のため、域内、域外からの若者を誘導、人の循環を促し、地域の再生に努めてまいります。
また、東員駅をコアとした、町の顔としてのにぎわいも育てていく必要があります。生活空間に医療や介護、地産地消が混在するような、東員町にしかできない、誰もが住みやすいコンパクトなコア形成を目指すことにより、「暮らしの質」を高め、町民が誇りを持てるまちづくりを進めてまいります。
最後に5点目として、子育て支援や東員町の教育プランを推進し、子どもが輝く人づくりを進めてまいります。
今、学校生活でのイジメや家庭での育児放棄、虐待など、子どもたちを取り巻く環境が大きく変化しております。今まで申し述べてきたことも踏まえ、私たちはどこかで道を間違えてしまったのではないのでしょうか。そして、子どもたちの将来が見えなくなる状況を私たちがつくりだしてしまったのではないか、大人としての責任を感じずにはおれません。
東員町では、子どもたちが命を授かったその日から、中学校卒業までの「16年間一貫教育プラン」を進め、どんな状況でもくじけない強い子どもが育つ環境を整えてまいります。その中で、子育て支援や子ども自身の手で考え、つくる「子どもの権利条例」づくりへの取り組みを進めてまいります。
以上、5つの考えをお示しいたしました。
将来に向けた足腰の強い東員町づくりに、誠心誠意、邁進いたす所存でございますので、議員各位をはじめ、町民の皆さまのより一層のご支援とご協力をお願い申し上げまして所信とさせていただきます。
平成25年3月7日 東 員 町 長 水 谷 俊 郎
3月1日、一斉に県立高等学校の卒業式が行われています。進学する人、就職する人、それぞれ人生の次のステップに向け希望に胸を膨らませていることでしょう。これから大学受験に挑戦する人もいるでしょうが、がんばっていただきたいと思います。
今日は、この春、東員町から自衛隊に入隊する若者2名の激励会がありました。激励会の中で2人は、「社会貢献して人の役に立ちたい。」「友だちを大事にしたいから自衛隊入隊を希望した。」と入隊の動機と将来への抱負を述べていました。
激励会に参加いただいた橋本第33普通科連隊副隊長は、「入隊したら、挨拶が基本であり、大きな声ではっきりと挨拶するようにしてください。」とアドバイスを送っていただきましたが、東員町では、小中学校でみんなが挨拶を交わす習慣を身につけていますので、この2人も先輩諸氏の期待にしっかりと応えてくれるものと期待しています。
最近の若者はニートなども増えており、やる気がないとの批判があります。しかし、今の日本社会は年金や雇用などたくさんの社会問題を抱えており、若者が将来に夢を描けない社会に私たちがしてしまったのではないかと、大人として責任を感じています。
2人には、東員町で生まれ育ったということを忘れないでほしいと思っていますし、私たちは、2人がそのことを誇りに思ってくれるような地域づくり、人づくりをしていかなければならないと改めて感じています。
東員町政策課広報秘書係
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