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平成27年10月

[2016年3月31日]

ID:5022

町長ブログ

平成27年10月26日 北海道芽室町の取り組み

北海道芽室(めむろ)町は、帯広市に隣接し、十勝平野の中心部にある農業の町です。行政面積(513.76ha=東員町の23倍)の42%が農地で、その70%が畑作農業、大地一面に畑が広がっています。主要作物は、日本一の生産量を誇るスイートコーンのほか、ジャガイモ、小豆、ゴボウ、小麦、ビートなど、十勝ブランドの野菜を日本中に出荷しています。近年では、帯広市のベッドタウンともなっている人口19,000人の町です。
この芽室町では、2013年4月から、3haの農地を使って障がい者が働く場ができています。本町が今年4月からスタートさせた農福連携施策の手本にさせていただいた取り組みを今月13日に視察させていただきました。昨年も同じ時期に視察させていただきましたが、昨年と変わったところは、新しい作業所が完成し、利用者も増えたことから、旧の作業所と仕事を分担していたこと、「ばぁばのお昼ごはん」というレストランがオープンし、一般の人が出入りする店で、障がい者の働く場所ができたことでした。
 作業所では、利用従業員が18名に増えており、順調な成長ぶりを見せていましたが、特筆すべきことは、利用者の中の2名が、支援者として従事していることです。そのうちの一人は、持っている障害者手帳の返還を考えているということで、芽室の取り組みは、人の能力や可能性を引き出し、人はどんな状況にあっても変われるということを証明して見せました。2年間という短い時間で大きな成果を出している心の入った、素晴らしい取り組みです。

写真1

九神ファーム

写真2

九神ファーム内での作業風景


 また、「ばぁばのお昼ごはん」は、私たちが訪れた前日(10月12日)にオープンしたレストランで、従業員7名のうち5名が障がい者という構成です。レストランは、この取り組み「プロジェクトめむろ」から派生した、NPO法人プロジェクトめむろ(代表 藤田敏子クックチャム社長)の運営で、地元の食材にこだわったメニューを提供しています。
 食事メニューは5種類で、障がい者の従業員が働きやすい工夫がありました。例えば、注文を取る際、あらかじめ、5種類のメニューを書いた紙を用意し、それにチェックを入れればいい形になっています。ごはんの量も大・中・小の欄があり、ごはんの量に合わせて食器の大きさを変え、間違えないような配慮がありました。
 芽室では、「障がい者はできない」と、ただ保護するだけではなく、「障がい者の持っている能力を引き出すための仕組みをつくる」ことが、どの場面でも行われており、誰もが普通に働くことのできる環境を整えています。
 人の持つ能力は、私たちが常識と考えている秤では計れないものがあり、個人個人に合ったふさわしい仕事があり、ふさわしい生活があるはずです。それを奪う権利は、親といえども、誰にもありません。
 芽室では出会った障がい者たちは、自信を持って活き活きと働いていました。本町でも、誰もが普通の生活ができる地域社会を目指すとともに、障がい者が普通に働く場づくりを進めていかなければならないと考えています。

写真3

ばぁばのお昼ごはん

写真4

ばぁばのお昼ごはんでの掻き揚げ定食をいただきました。

平成27年10月23日 県外出張

今月は県外出張が多く、長年待ち望んだ小川副町長が着任いただいて、お任せできるようになったことが、大変大きく、助かっています。
 その中で、富山県上市(かみいち)町と北海道弟子屈(てしかが)町を訪れ、勉強させていただいたご報告をさせていただきます。
 富山県では、今年の3月に北陸新幹線が開通したことを機に、観光振興のチャンスととらえ、「富山で休もう!」キャンペーンを展開しています。ここでは、10年前から、今日を予測して「とやま観光未来創造塾」や「とやま起業未来塾」を開催しており、今では、地元産品にこだわった食の提供、「富山湾鮨」「とやまの山幸」を、地元レストランや寿司店と組んで展開しています。
 人口減少・少子高齢化は日本中どこも同じく抱える問題であり、こうした中で、特に地方の町として、どのようなまちづくりをしていくのか、それぞれの地域力が問われています。富山市の東に位置する上市町では、「ないものねだりをしない!」を掲げ、平成23年7月、観光振興による交流人口の拡大を目指すことを決意、低下した地域を活性化する道を選択しました。国の補助メニューや委託事業を活用し、住民や企業、行政、各種団体などで立ち上げた「上市まちのわ推進協議会」を核として、人材育成、特産品開発、交流の場づくりなどを行って、地域を磨き上げてきました。今では、育った人材が次なる仕掛けをするようになってきており、よい循環が生まれています。特に注目したいのが、「市姫東雲会(いちひめしののめかい)」で、女性ならではの発想で地域を変えつつあります。また、「上市町まちなか交流プラザ」が造られ、情報交換や異業種・異世代間の交流、さらには物流の拠点として、まちづくりに大きく貢献しています。

 

富山昼食

地元食材を使った昼食


北海道弟子屈町は、第3次産業従事者が7割を超える、まさに観光の町であり、摩周湖・屈斜路湖(くっしゃろこ)や摩周・川湯2つの温泉など、観光資源は豊富にあります。しかし、成熟期を迎えた日本では、旅行形態が変化し、団体旅行から個人やグループ旅行に、周遊型から滞在型に、視察型から体験型に、など大きく変わってきています。弟子屈では、こうした変化に気づかず、旧来の誘客方式を続けてきた結果、観光入り込み客、宿泊客ともにピーク時の1/3に落ち込んでしまいました。観光を基軸とした地域再生を目指し、平成20年2月、町民や各種団体を巻き込んで「てしかがえこまち推進協議会」を立ち上げ、個人個人が責任を持って決断し、地域が一体となって「地域力」を発揮させる仕組みづくりに取り組んでいます。行政頼りからの転換です。こうした取り組みにより、新しい旅行メニューの開発やツアーガイドが育っており、地元産食材を使った食事メニューも提供されています。また、いくつかの大学との連携も進んでおり、観光資源の開発や、さらなる展開を図っています。

弟子屈

弟子屈

写真5

地元食材を使った豚丼とこだわりラーメン

 
思考でも、行動でも、ルーチン仕事は楽なのです。しかし、それを続けると、視界が狭くなり、周りの変化に気づかない状況になってしまいます。そして、知らないうちに、目だけでなく、体力もなくなってしまいます。これからの行政運営は、どこでも厳しい状況が待ち受けています。これからは、行政がすべてを担うことは、財政的に不可能です。町民一人ひとりが当事者意識を持ってまちづくりを進めなければなりません。行政の仕事は、補助金を配ることではなく、町民主体の仕組みをつくることであり、できた町民主体の組織をバックアップすることです。
 上市町も弟子屈町も、本町同様、観光カリスマ・山田桂一郎氏をアドバイザーに迎えています。こうした取り組みによって、若い町民の発言が増えています。行動を起こしています。町民の意識が確実に変わってきているのです。本町も時間はかかるでしょうが、上市町や弟子屈町のように、町民の皆さんが主体として動いていただけるような仕組み、体制づくりを進めていきたいと考えています。

平成27年10月14日 子どもの権利条例制定から

10月11日(日)、西東京市で開催された「地方自治と子ども施策  全国自治体シンポジウム2015」に参加し、今年、本町で成立した「みんなと一歩ずつ未来に向かっていく東員町子どもの権利条例」について、創った子どもたちに代わって、発表の機会をいただきました。

 会場には、同じく今年条例を制定した相模原市、すでに条例を制定して、それに沿った施策を実行している東京都世田谷区や福岡県志免町などが参加して、いろいろな角度から議論させていただきました。名寄市立大学・松倉聡史教授、千里金蘭大学・吉永省三教授、西南学院大学・吉岡直子教授がコーディネーターとして進行され、他の自治体職員や議員などもたくさん参加し、大いに議論が盛り上がりました。

 子どもを取り巻く環境が、昔にくらべて希薄になっているというか、変わってしまっており、子どもの縦社会(異年齢間の遊び)がなくなり、子どもの遊びは減り、地域で子どもを育てるという力がなくなってしまっています。こうした時代では、子どもの自主性・自律性が育ちにくく、比較による評価が行われ、本来なら子どもが主体となるはずのところが、支援する側の大人が主体となってしまっています。子どもたちは、人が自分のことをどう思うかを基準に自分を表現することになり、人との距離感がつかめないでいます。このことにより、大人との関係や子ども社会の中で、支配・被支配の関係が形成され、子どもたちは自分の意見を言わなくなっています。当然、人の意見も聞かないということになっており、子どもが大人になるプロセスが非常に少なくなってしまっています。

 また、近年では、子どもの貧困が大きな問題になっています。日本での子どもの貧困率は16.3%と高くなっており、特に、一人親家庭での貧困率は50%を超えています。欧米では、こうした子どもの貧困に対していろいろな手が打たれていますが、世界からは日本は「子どもが生きるために、最低限必要な食が保障されていない国」とも言われています。

 東員町では、保幼小中すべてが教育委員会の所管となっており、すべての教師、保育士が会員となった「東員町教育研究の会」を組織し、定期的に情報交換・共有の場を設けています。その中で、「16年一貫教育プラン」を打ち出し、3感(基本的信頼感、自己肯定感、自己有能感)を育む取り組みや、「東員学び検定」「東員なわとび検定」「読書登山301冊」など、「生きる力」を育む子育て、教育に取り組んでいます。

 こうした中で、2年間かけて子どもの権利条例づくりに取り組んできました。この条例づくりで最もこだわったところは、子ども自身の手で条例をつくるということでした。本町で、なぜこうした取り組みが必要だったかというと、OECD(経済協力開発機構)は、「世の中で生き抜いていくために必要な3つの定義」として、①道具を使いこなせる力②自律的に活動する力③異質な他者と協働できる力 を挙げていますが、PISA(OECDによる国際的な生徒の学習到達度調査)が測っているのは、この中の①道具を使いこなせる力だけであり、全国の大人が、全国の学力テストの結果に一喜一憂している現実があるからです。本町の掲げる「生きる力を育む」ためには、子ども自身が、自ら考え、自らの手で実行することが肝心であり、責任感と達成感が「大人になるプロセス」として必要不可欠なものと考えたからです。

 条例づくりのグループを25人の子ども委員会と20人の大人委員会の2つのグループに分け、子ども委員会を主体として、2年間かけて議論してきました。結果として、子どもたちの成長ぶりには目を見張るものがあり、こうした子どもたちに教えられ、大きく変わったのは大人委員会のメンバーでした。この2年間の葛藤があったからこそ、誰もが誇れる子どもの権利条例ができたと確信しています。

前文は子ども達自身が創った文章がそのまま入っている「みんなと一歩ずつ未来に向かっていく東員町子どもの権利条例」、今年の6月成立しましたが、これからが大変で、条例を基にした環境整備を進めていかなければなりません。本町の子どもたちが生きる力を身につけて、魅力ある大人になってくれるよう、見守っていくのが私たち大人の責任です。

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