今までも これからも 北勢線
北勢線は平成26年4月5日に100周年を迎えました
北勢線は大正3(1914)年の大山田(西桑名)-楚原間が開通してから現在まで100年もの間走り続けてきました。
一時は近畿日本鉄道株式会社の廃線表明により、廃線の危機を迎えましたが、沿線住民の強い要望を受け
沿線市町の支援、国や県の補助のもと、三岐鉄道株式会社に運行が委譲され今も走り続けています。
北勢線の沿革
- 明治45(1912)年 北勢電鉄株式会社設立
- 大正3(1914)年 大山田(西桑名)-楚原間14.5キロメートル開通
- 大正4(1915)年 桑名町(桑名京橋)-大山田間0.7キロメートル開通
- 大正5(1916)年 楚原-阿下喜東(六石)間4.6キロメートル開通
- 昭和6(1931)年 全線開業・電化
- 昭和9(1934)年 北勢電気鉄道株式会社に社名変更
- 昭和19(1944)年 三重交通株式会社に合併
- 昭和36(1961)年 桑名京橋-西桑名間0.7キロメートル廃止
- 昭和40(1965)年 近畿日本鉄道株式会社と合併
- 昭和52(1977)年 西桑名駅移転
- 平成12(2000)年 近畿日本鉄道株式会社が廃線表明
- 平成14(2002)年 沿線市町が三岐鉄道株式会社に運行を依頼
- 平成15(2003)年 三岐鉄道株式会社が運行を開始
- 平成17(2005)年 東員駅新設
- 平成26(2014)年 北勢線開業100年
北勢線とは
1.線路がナローゲージ
北勢線は三重県桑名市・東員町・いなべ市内に全13駅を持つ全国でも珍しいナローゲージの電車です。
近畿日本鉄道本線で1435ミリメートル、JRで1067ミリメートルの線路幅がありますが、北勢線は762ミリメートルの線路幅しかなくこのような路線をナローゲージ(特殊狭軌)といいます。
ナローゲージは、全国各地の軽便鉄道、森林鉄道、北海道の簡易軌道などで利用されていましたが、
昭和40年代にそのほとんどが廃止され現在も常時運行を続けているのは 近鉄内部線、八王子線と、三岐鉄道北勢線の3路線だけです。
2. 利用客が年間約597万人だったことも

提供:水谷徹夫氏
昭和50(1975)年には年間およそ597万人もの人が北勢線を利用していました。
現在(平成25年度)では、およそ247万人の人が北勢線を利用しており、平成15年度の206万人と比べて増加傾向にあります。
3.車両が3種類
一般的な黄色の北勢線。北勢線の最高速度は時速45.0キロメートル、平均速度は時速27.4キロメートルです。
開業100年を記念して旧三重交通北勢線カラ―に塗色された北勢線。
平成26年1月から運行している電子マネーWAONの広告がラッピングされた電車です。
イオン東員へは北勢線の東員駅からオレンジバスが出ています。
北勢線への支援
地域の公共交通として重要度が高いことから、沿線の市町村が資金負担をすることで合意し、平成14年9月4日三岐鉄道に対して正式に北勢線運行を依頼しました。
運行を委託してから10年間は沿線市町が支援を行うことが決められていましたが、10年経過以降も赤字が続いたため、平成24年度に開かれた北勢線協議会で平成27年度まで引き続き支援を行うことが決められました。
東員町の補助支援額は、平成25年度で48,006千円、平成26~27年度で44,459千円です。
年度 | 東員町 | 桑名市 | いなべ市 |
---|---|---|---|
平成25年度 | 22.84% | 44.80% | 32.36% |
平成26~27年度 | 20.20% | 47.72% | 32.08% |
北勢線100周年を記念したイベント
北勢線開業100周年祭
2014年4月5日に北勢線100周年を記念して三岐鉄道主催で「開業百周年祭」が開催されました。
東員駅では車掌体験や運転操作体験会、鉄道関係のモノマネの達人、立川真司さんのミニライブなどが行われました。

100周年記念インタビュー
広報とういん6月号に北勢線100周年記念インタビュー「時代を超えて移り行く人、変わらない想い」が掲載されています。
北勢線の車掌・運転士をされていた、また現在運転士として活躍されている2人の女性に北勢線についてお伺いしたインタビューです。

広報とういん 平成26年6月号 (PDFファイル: 8.7MB)
北勢線スタンプラリー
北勢線100周年を記念して平成26年7月19日~8月31日の間、北勢線スタンプラリーが行われました。

更新日:2024年03月29日