令和7年5月26日から戸籍に氏名の振り仮名が記載されます

更新日:2025年03月10日

戸籍に氏名の振り仮名が記載されます

令和5年6月2日、戸籍法の一部改正を含む「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律等の一部を改正する法律」(令和5年法律第48号。以下「改正法」といいます。)が成立し、同年6月9日に公布されました。

これまで、氏名の振り仮名は戸籍に記載されていませんでしたが、この改正法の施行により、新たに氏名の振り仮名が戸籍に記載されることとなりました。

改正法は令和7年5月26日に施行されます。

戸籍に氏名の振り仮名が記載されるまでの流れ

1.戸籍に記載される予定の振り仮名の通知

戸籍に氏名の振り仮名を記載するために、令和7年5月26日(改正法の施行日)以降、本籍地の市区町村から、戸籍に記載することになる氏名の振り仮名をお知らせする通知を郵送します。

通知書は戸籍単位で郵送し、戸籍内で同じ住所の方は1通につき4名まで記載されます。戸籍内で別住所の方は住所地ごとに郵送されます。

この通知は、住民票において市区町村が事務処理の用に供するため便宜上保有する情報などを参考に作成します。

住民登録している自治体ではなく、本籍地の自治体から通知が送付されます。

2.氏や名の振り仮名の届出

通知書の内容を確認し、現に使用している読み方と異なる場合には必ず届出を行ってください。届出の期間は改正法の施行日から1年以内(令和7年5月26日から令和8年5月25日まで)に限ります。​届出をしない場合、令和8年5月26日(改正法の施行日から1年)以降に、この通知に記載された振り仮名がそのまま戸籍に記載されます。

なお、改正法の施行日以降に出生届や帰化届等により初めて戸籍に記載される方は、その届出時に併せて氏名の振り仮名を届け出ることとなります。

振り仮名がご自身の認識と間違っていなければ提出は必要ありません。

3.市区町村長による氏名の振り仮名の記載

改正法の施行日から1年以内(令和7年5月26日から令和8年5月25日まで)に届出が無かった場合、通知した氏や名の振り仮名が戸籍に記載されます。届出がなかった場合に戸籍に記載された振り仮名は、1回に限り家庭裁判所の許可を得ずにご自身の届け出のみで変更をすることができます

なお、一度届出した後に改めて氏や名の振り仮名を変更したい場合は、家庭裁判所の許可が必要となります。

届出について

氏名の振り仮名の届出については、氏の振り仮名の届出と名の振り仮名の届出を行う必要があり、それぞれ届出をすることができる者が異なります。

氏の振り仮名の届出の届出人について

原則として戸籍の筆頭者が単独で届け出ることになります。筆頭者が除籍されている場合はその配偶者、その配偶者も除籍されている場合は、その子が届出人となります。

名の振り仮名の届出の届出人について

既に戸籍に記載されている者がそれぞれ届出人となります。

届出方法について

氏や名の振り仮名の届は、マイナポータル連携を利用するほか、最寄りの市区町村窓口への届出、本籍地市区町村へ郵送で届出する方法を予定しています。マイナポータルからの届出は、市区町村の窓口に赴く必要がありませんので、大変便利です。

様式ダウンロード

戸籍に記載する氏名の振り仮名について

戸籍に記載する氏名の振り仮名については、「氏名として用いられる文字の読み方として一般に認められているもの」に限られることとされていますが、既に戸籍に記載されている者がこうした一般の読み方以外の読み方を現に使用している場合には、これを尊重し、氏名の振り仮名に代えて当該一般の読み方以外の読み方を示す文字を届け出ることができることとし、一定の場合に氏名の振り仮名とみなす扱いとすることとしており、一般の読み方以外の氏の読み方又は名の読み方を示す文字を届け出る場合には、当該読み方が通用していることを証する書面を提出しなければなりません。

この一般の読み方以外の氏の読み方又は名の読み方が通用していることを証する書面としては、旅券(パスポート)や預貯金通帳等が想定されます。

戸籍に氏名の振り仮名が記載されるメリット

行政のデジタル化の推進のための基盤整備

行政機関等が保有する氏名の情報の多くは漢字で表記されていますが、同じ漢字でも様々な字体があるほか、外字が使用されている場合には、データベース化の作業が複雑で、特定の者の検索に時間を要していたところ、氏名の振り仮名が戸籍上一意に特定されることで、データベース上の検索等の処理が容易になり、誤りを防ぐことができるようになります。

本人確認資料としての利用

氏名の振り仮名が戸籍に記載されることにより、住民票の写しやマイナンバーカードにも記載できるようになり、本人確認資料として用いることができるようになるほか、正確に氏名を呼称することが可能な場面が多くなります。

各種規制の潜脱防止

金融機関等において氏名の振り仮名が本人確認のために利用されている場合があるところ、複数の振り仮名を使用して別人を装い、各種規制を潜脱しようとするケースがありましたが、氏名の振り仮名が戸籍上一意に特定されることで、このような規制の潜脱行為を防止することができます。

関連ホームページ